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「死ぬときに後悔すること25」(大津秀一)レビュー・読書メモ



死ぬときに後悔すること25
(大津 秀一)

★★★★

[レビュー・考察]
・終末期医療の専門家が、1000人以上を見届けた経験から、死ぬときに後悔することに共通項があることに気付き、それをまとめたもの。
・多数の事例の分析によるもののため、客観性、説得力はある。
・ただ、25項目のうちのいくつかは、よく読むと、事例はそれほど多くなく、著者の主観で書いていると思われるものもある。ページ数を稼ぐため 25項目にするために、こうなったのだろうか・・・。
・25項目の中には、高齢者を想定している事項、若いうちに対策を立てるべき事項が、混在している。整理して読まないといけない。
・親が健在の場合、自分の親に後悔させないためには、という視点でも考えるべき。
・全体を通して思ったのは、明日死ぬかもと思って生きてきた人間は、後悔が少ないだろう、ということ。
終末期は、体も動かず、言葉も話せず、思考力も意欲も低下する。だから、元気なうちに、やるべきことをやっておくべき、ということがよく分かった。
・印象的なのは、仕事について後悔する人のことは書かれていない、ということ。他の文献でも、「もっと長い時間、職場にいたかった、と思いながら死ぬ人は一人もいない」、と書かれてあったのを思い出した。仕事は、人生においては、それほど重要ではない
・結局、自分に正直に、自由気ままに生きることを優先すべき。無駄に我慢したり、見栄を張ったりするのは、バカらしい、そんなものは死ぬまで何の役にも立たない。

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[読書メモ・備忘録]
※ 本書の要約。("→"の後は、各項目の個人的なメモ)

○健康編:

1 健康を大切にしなかったこと:

・健康情報等の広告・宣伝や煽り、「体験談」は、ウソが多い。「癌が治った!」の話には、ニセ癌の患者の話もある。客観的な統計データが重要。
・死因第一位がんの対策は、早期発見が第一。四十代を超えたら、年に1回きちんとした人間ドックを受けるべき。
→ 当面、食事・睡眠・運動に気をつけて、人間ドックはできれば毎年受けよう。

2 たばこを止めなかったこと:
・喫煙は、がんや肺気腫のリスクを高める。

3 生前の意思を示さなかったこと:
・死期が迫ると、話ができず、意識もなく、動けず、管や機械や、医師・看護師に囲まれ、自分の意志を家族に伝えられない。
・自分の意志を示す代理人を立てること、事前指示書を書くことは、有効。
・患者本人、家族、医療者が最期まで遠慮なく話せる状態を作ること。
・家族に、人生観・死生観・医療に求めることを話しておくこと。
→ 老後の話。それより、親と話すことを考えなくては…。

4 治療の意味を見失ってしまったこと:
・延命治療に終始すると、生活の質が下がったり、かえって命を縮めたりする。
・病状と治療法の判断には、専門家の意見を聞くこと。

○心理編:

5 自分のやりたいことをやらなかったこと:

・皆が言い残す「人生は、あっと言う間であった」と。
・日本人は、自分に嘘をつき、我慢を重ね、ストレスを貯めて、結局後悔する。
・他人に迷惑をかけない程度に、普段から、やりたい放題、が良い。やりたいことがあるのなら、今、新しい人生を踏み出すべき。
→ 重要。やりたいことは、どんどんやっておかないと、いつ病気になってできなくなるか分からない。

6 夢をかなえられなかったこと:
・死ぬ前に後悔するのは、夢が叶わなかったことよりも、そのために全力を尽くさなかったこと。
・夢や情熱を持ち続けるのは、難しいが、一つのことを続けていれば、良いことがある。
→ 好きなこと、やりたいことを見極めて、それを続けるようにしたい。

7 悪事に手を染めたこと:
・死が迫ると、犯した罪の記憶・後悔、天が許さないという恐怖に苦しむ。

8 感情に振り回された一生を過ごしたこと:
・死に比べれば、小事に心を乱されるのは、ばかげている。否定的感情に振り回されるより、笑って過ごすこと。

9 他人に優しくしなかったこと:
・弱肉強食の世で、人を蹴落とした強者も、死期には弱者になり、後悔する。
・優しさが足りないなら、優しさを意識すべき。他人に心から優しくしてきた人は、自分にも優しくできる。

10 自分が一番と信じて疑わなかったこと:
・社会的に成功している者ほど、独断専行になりがち。良心ある医者は、セカンドオピニオンを勧める。
・特に死を前にすると、自分の力の限界を知り、一歩引いて、他人の声に耳を傾けることで、新たな世界が開ける。
→ 人間の無力さを普段から自覚しておこう。

○社会・生活編:

11 遺産をどうするかを決めなかったこと:

・遺産の問題は、介護意欲にも絡むため、難しい。主介護者の負担を考慮せず、均等に配分されると、トラブルになる。
・元気なうちに、子供を集めて、遺産をどうするか話し合うのが良い。
→ 老後の話。というか、親・兄弟と話すことを考えないと。

12 自分の葬儀を考えなかったこと:
・悪徳な葬儀業者に無駄な金を払いたくない(家族の負担を減らしたい)、また、自分の好みと違う華美な葬儀を避けたいのなら、生前葬をするか、葬儀の計画を立てるのもよい。

13 故郷に帰らなかったこと:
・亡くなる1週間ほど前から、せん妄(時間・場所の感覚の混乱)が生じる。
・若い頃の記憶は強固に残り、死期が迫ると、心は過去に帰り、望郷の念にかられる。
・死期が迫ってからでは、故郷に帰れない。元気なうちに、里帰り、墓参りなどすべき。
→ 毎年帰省してるので考えなくてよい。

14 美味しいものを食べておかなかったこと:
・死期が迫ると、食欲が落ち、味覚も変わる。
・終末期に無理やり食べても余命は延びない。
・栄養よりも食の楽しみが重要で、人と団らんしながら食卓を囲むのが重要。
→ これは同意しない。一人で食べても美味しいものは美味しい。

15 仕事ばかりで趣味に時間を割かなかったこと:
・「人生=仕事」のような人は、入院して仕事しなくなると、生きがいが失われ挫折する。
・入院してもできる趣味(散歩、インドア系)があると動揺が少ない。
→ 極めて重要。「社畜」と化して、会社に拘束される時間が長ければ長いほど、不幸。いかに勤務時間を短くして、趣味に長い時間を割くか、考えたい。

16 行きたい場所に旅行しなかったこと:
・終末期は、体力面や制度(飛行機の機内での応急処置等)の点で、また楽しめなくなるため、旅行が難しくなる。
・余命が短くても、本当に行きたければ、旅行に行く価値はある。
→ 重要。旅行は、趣味の一つというより、人生の重要な構成要素の一つである(健康、趣味、仕事、旅行、学業、…)。行きたい場所には、何かを犠牲にしてでも、絶対に行くべき。

○人間編:

17 会いたい人に会っておかなかったこと:

・死期が迫ると寝ている時間が長くなり、会いに来られても話せないことがある。

18 記憶に残る恋愛をしなかったこと:
・あまり重要ではないが、記憶に残るものがあるのは良いこと。

19 結婚をしなかったこと:
・死期が迫っていても、形を残すために、結婚したくなる人もいる。
・結婚しておけば、気持ちが落ち着き、終末期の苦痛が和らぐこともある。
→ これは…、要検討。

20 子供を育てなかったこと:
・子供の有無による自由と孤独は、隣り合わせ。ただ、子供がいなければよかったと言って死ぬ人は見ない。
・子供は、親の死期が迫れば、血縁を意識し、面倒を見るようになる。

21 子供を結婚させなかったこと:
・子供がいるのなら、過保護にせず、少なくとも独り立ちさせること。

22 自分の生きた証しを残さなかったこと:
・自伝や何らかの作品を残すことも良いが、時間・労力が必要。健康なうちに。
・家族等に手紙を残すこともある。積極的に、何かを残そうとすること。
→ 仕事以外で、何かを残せないか、今から始めるべきことがないか、考えたい。

23 生と死の問題を乗り越えられなかったこと:
・生と死の意味を自分なりに考え、哲学を確立しないと、死期が迫ると戸惑う。

24 神仏の教えを知らなかったこと:
・スピリチュアルケアの村田理論というものによると、魂の痛みを感じるのは、死を超えた将来の確信(時間存在)、信頼できる家族・友・医療者等の存在(関係存在)、自己決定できる自由(自律存在)のどれかが欠けること。
・死期が迫って宗教に帰依する人には、医者など社会的地位が高い人も多い。失う物、犠牲にしてきたものが多いためか。
→ 死生観については、今後多くの本を読んで(自然科学の本も含めて)、考えを整理したい。

○最終編:

25 愛する人に「ありがとう」と伝えなかったこと:

・素直でなかった人が最期に兄に「ありがとう」と言ったという事例の紹介(ただ、多くの場合、最期は言葉を発せないので、特殊事例)。

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Author:管理人 ■民間企業勤務(情報技術系)。米国から帰国後、首都圏在住。 ■趣味:海外旅行、読書(経済・ビジネス書、歴史小説、ミステリー)、スポーツ観戦(野球、サッカー、フィギュアスケート)、マスコミ批判。
―― 書評よりも、自分用のメモ・備忘録に重点を置きます。おすすめできる書籍が中心です。


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