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読書メモ・情報整理ブログ

読書、調査等から得た知見を、自分用にまとめたものですが、皆様にも共有します。    【内容】 書評・レビュー、読書の備忘録。本の要約・まとめ。情報収集・考察のまとめ。   【分野】 ビジネス書、自然科学、社会科学、小説、英語、海外事情、マスコミ批判、スポーツ、フィギュアスケート、など。 (※全ページ、リンクフリーです)
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「64(ロクヨン)」 (横山 秀夫)読書メモ・レビュー



「64(ロクヨン)」
(横山 秀夫)

★★★★


◆メモ:
・「このミス」1位に値する、よくできたミステリーと言える。
・最後まで謎のところが引っ張られてたが、綺麗に解決した。そこは見事な構成。ただ、あっさり終わりすぎたような。
・警察の広報(広報官)にスポットをあて、そのあり方など社会性のある小説としても面白かった。
・重要な課題が1件解決されないままなのは、これでいいのか・・・。
・警察組織の内部状況、特に、キャリア対現場の構図がよく描けていたけど、言葉のやりとりなどは、ここまで露骨なのか疑問。現実には、こんな極端ではないはず。
・64は昭和64年に由来するのだが、当時の時代背景がもっと描けてればよかったのだが。
・最後のところの犯人特定に関わるところは、技術的に可能なのか、疑問がのこる。

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「世界で勝負する仕事術 最先端ITに挑むエンジニアの激走記」(竹内健)読書メモ・レビュー



「世界で勝負する仕事術 最先端ITに挑むエンジニアの激走記」
(竹内健)

★★★★

【メモ】

・私は、この著者とは、経歴・キャリアの点で近いところが多く、その分共感する部分が多い。

・大企業の人事制度、および人事の運用が、いかにいい加減で、客観性が無いか、よく描けている。どの会社もこんなものかと思い知らされる。
(⇒ 私の勤務先はもっと酷い。)

・フラッシュメモリ事業が成功したとき、自称「立役者」が出てきて、成功の果実を奪い合った。声が大きい人、立場が強い人の言い分が通ってしまう。
(⇒ 私の勤務先も、「演技力だけはあるが、会社の利益への貢献度ゼロ」という奴が幅を利かせている。こういう会社はダメ。)

・純粋に一分野を極めた人と勝負しても、後発では、勝てない。ある分野とある分野の間の、隙間を狙うのが有効。また、注目度の低い、歴史の浅い分野が良い。
(⇒ これは実感する。ある分野とある分野の組み合わせ、が有効な場合も多い。)

・スタンフォードのMBA留学は、会社の人事は当初、前例がないと反対された。大学では、英語が分からず劣等生になり苦労・・・。
・どの国のどの時代も、成功体験から逃れられずに失敗している、ということ。経営の失敗は、つまるところ、心理学・哲学、によるところが大きい。

・シリコンバレーで、投資先等が決められるとき、相手の人間性・信用が重視される。ウェットなもの。

・アップルは、メーカーのフラッシュメモリの専門家をヘッドハントし、交渉を有利に進めようとする。

・半導体ビジネスは、世代・サイズごとに、勝者・敗者となるメーカーが入れ替わる。製品ごとのコスト構造が全て。

・東芝では、DRAMから撤退し、フラッシュメモリが主流になると、DRAMの部署の人が、横滑りして、フラッシュメモリの部署で、肩書きも上になった。フラッシュメモリを実際に開発した人達は、会社を辞めて行った。人事制度に問題あり。

・走りながら考える、が重要。失敗したら修正する。そのとき周りで支えてくれる人が必要。
(⇒ スピードの競争に勝つには「走りながら考える」しかないのは、実感する。)

・電機業界は、垂直統合型(1社で全部やる)から、水平分業型(他社の技術の相互活用・連携)に移行している。自前主義は、ダメ。
(⇒ これは強調したい。私の勤務先も、「自前主義」で動きがノロい。他社、特に海外の企業のノウハウ・技術を、上手く取り込むことを考えてないと、この先生き残れない。)

・MOT(技術経営)が重要。開発者は、スイッチングコストの検討が重要(既存製品から新製品に乗り換える
際に負担するコストのこと)。多岐にわたり、数値化が困難。そのコストを下げるための戦略としても、MOTが有効。
(⇒ これも大いに共感する。私の勤務先も、技術しか知らない技術バカが自己満足を追求してコストを垂れ流しているが、評価する立場(経営層)がアホだから、止められない。)


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[ 2014/08/06 01:30 ] [読書] 科学技術 | TB (0) | Comment (1)

フィギュアスケート世界選手権2013: 採点方式・ジャッジの問題点、キム・ヨナの得点の検証

世界フィギュアスケート選手権2013(カナダ・ロンドン)が終了した。女子の結果は、
1. キム・ヨナ 218.31、2. コストナー 197.89、3. 浅田真央 196.47、4. 村上佳菜子 189.73、5. ワグナー 187.34、6. ゴールド 184.25、7. ジジュン・リ 183.85、8. オズモンド 176.82、....

フジテレビのくだらない録画放送を待たずに、Internetで生中継で見たが、特に、優勝したキム・ヨナ選手のスコアには大いに疑問が残る。以下にその疑問点を述べる。(誤解のないように言うと、演技そのものにケチをつけるつもりはない。良い演技だったことは認める。ただ、それでもスコアが出過ぎという話。)

まず、この試合のショートとフリーの採点の詳細を確認する。こちらのキム・ヨナのスコアを参照:
ショートプログラム・プロトコル (PDF)
フリー・プロトコル (PDF)
試合のスコア:
・ショート: 69.97 (TES 36.79, PCS 33.18)
・フリー: 148.34 (TES 74.73, PCS 73.61) ←このフリーが問題。

■ 世界選手権2013女子・キムヨナ選手のフリーのGOE・PCSのスコアの異常性:

(1) フリーのGOEの不自然さ:

キム・ヨナは、ショートとフリーで実施した同じ種類の要素(ジャンプ、スピン、ステップ等)について、それらの質は、ほぼ同程度だった。それなのに、フリーのGOEのほうが、一様に、判で押したように、異常に上げられている
キム・ヨナのGOEの上がり方(ショート → フリー):
・3Lz+3T: +1.4 → +1.9
・3F:  -0.2(e) → +1.9
・2A:  +0.86 → + 1.14
・StSq4(ステップ): +1.10 → +1.40
・CCoSp4(スピン): +0.86 → +1.21
・LSp3(スピン): +0.71 → +1.07
・・・・・
(いずれも、係数こみ。例えば、係数をかける前の、フリーの3Lz+3Tや3Fは、ほとんど「+3」。)


さらに、なんと、フリーでは、9人のジャッジ全員が、フリーの12個要素(全部で108ある)の全てに、 +1 以上をつけている。ゼロ、マイナスが一つも無い。これは不自然すぎる。

また、ショートでは、ほとんど無かった「+3」が、フリーでは激増している。

そもそもGOEの評価方法としては、各要素に、チェックポイントが複数決められていて、それらをクリアまたは違反した数によって、各ジャッジが、-3~+3の7段階で評価するが、どのチェックポイントをクリアしたとみなしたかは、記録に残らない。また、各チェックポイントのクリアの基準もあいまいで客観性が無い。例えば、ジャンプは、「高さおよび距離が十分」とか「音楽構造に要素が合っている」など、あいまいなものが多い。つまりジャッジの主観で、いくらでも +2を+3 に変えたりできる。また「○○選手の3Lzは、通常は+2でOK」のような暗黙の合意が支配的になってしまう。

こうした、いい加減なGOEが、いかに全体のスコアを大きく左右するかを見てみる。

今回のフリーの基礎点とGOE(基礎点の高い選手から順に):
浅田真央: 基礎点 62.30 + GOE 3.66
李子君 : 基礎点 60.60 + GOE 8.81
ゴールド: 基礎点 60.31 + GOE 4.91
キムヨナ: 基礎点 58.22 + GOE 16.51 (!?)

キムヨナは、基礎点は(完璧に滑っても)、出場選手中4位という、難度の低い構成だ。それでも、怪しい GOEで、浅田真央より13点、つまり3回転ジャンプ2個分以上も稼いでいる。これは、「採点の歪み」と言う他ない。

(浅田真央は、フリーでミスもあり、3F+3Loも入れなかったものの、基礎点は、出場選手中トップなので、基礎点・GOEとも、まだまだ伸びそうだが…。)

(2) フリーのPCSの異常な上がり方:

キム・ヨナは、ショートとフリーでは、演技全体の質は、それほど変わらなかった。しかし、演技全体の質を評価するPCS(演技構成点)のスコアは、フリーのほうが異常に高くなった。PCSの各項目の平均値は、
ショート 8.295 ⇒ フリー 9.201
と、実に1点近くも上がっている。

通常は、同程度の演技をした場合、PCSも同程度か、やや高くなる程度だ。例えば、この試合の浅田真央のPCSの平均値は、
ショート 8.100 ⇒ フリー 8.551
と、0.45ほどしか上がっていない。フリーのほうが良かったように見えたが、それでもこれくらいだ。

キムヨナのPCSも、仮に同じ上げ幅だと仮定すると平均8.7(これでも出過ぎ)となり、フリーのPCSは、69.6点くらいになるはず。実際は 73.61だったため、フリーのPCSで4点ほど盛られていると言える。

(3) PCSで10点満点の暴挙:

フリーのPCSで、10点満点を出したジャッジがいる。それも、のべ6項目も。10点満点というは、「これ以上は、物理的に不可能、これ以上やらなくていい」という意味であり、「フィギュアスケート女子シングルは、競技として、もう発展しなくていい、発展するな」というメッセージを発したことになる。競技に対する死刑宣告である。

だから、ジャッジは、よほどのことが無い限り10点満点を出してはいけない。しかも、複数のジャッジが同時に、こうした異常行動・暴挙に出たのは、事前に「キムヨナが良い演技をしたら10点出そう」という合意があったと思われても仕方がない。そうでなければ、簡単に10点を出せるわけがない。女子では、これまで、9点台すらめったに出なかったのだから。

なお、10点が出た項目は、
Performance / Execution (演技遂行)で2人
Choreography / Composition(振付・構成) で1人
Interpretation (音楽解釈)で3人
これら3つのPCSの項目は、ジャッジの趣味・主観・好き嫌いによるところが大きい。いくらでも言い訳ができる。

■ ルールの運用に問題がなかったか:

今回の、キム・ヨナのフリーのスコアの異常さの背景には、ショートプログラムのスコアが、韓国側の期待より低かったことがあるかもしれない(特にフリップの不正エッジで騒いでいた。実際はスコアは全然低くなくて、むしろ高すぎたのだが)。

韓国メディアの報道でも、ショートプログラムの採点への批判記事が多数載っていた。多くの記事はルールの無知によるいい加減なものだが…。また、猛烈なロビー活動をする韓国連盟のことだから、ISUにも、採点への異議など、何らかの働きかけがあったのではないか。

こうした空気が、フリーでのジャッジへのプレッシャーとなり、理不尽な高得点になってしまったと考えるのが妥当だ。

フィギュアスケートのルール・採点基準は、明文化された部分でもまだまだ問題が多いが、明文化されていない運用面での問題は、さらに多い。ジャッジの透明性の確保を急がねばならない。

※補足・追記
・本来のフリーのスコアはどうあるべきだったか(以下、概算)。まず、PCSは上記のとおり、約4点低くなる。GOEは、SPを参考にすると、SPの場合、GOE/基礎点 = 5.16/31.63 = 0.16。フリーも同じ比率とすると、GOE = 基礎点×0.16 = 9.32 となる。実際のフリーのGOE 16.51 より7点ほど低くなる。以上から、PCSとGOEで、合計11点ほど下がるはずで、フリーの本当のスコアは、137点くらいだった、と言える。

・金妍児選手本人も、得点が高すぎたことを認めている:「いい得点は出ると思ったが、こんなに高いものになるとは思わなかった。」http://www.jiji.com/jc/zc?k=201303/2013031700070&g=spo

・バンクーバー五輪のフリーより低いという指摘もあるかもしれないが、2010年の当時からルールが変わっている(GOEの係数縮小、スパイラル→コレオシーケンス、2Aを3回禁止など)。バンクーバー五輪のフリーも、スコアは高すぎたが、今回は、実質的にはそれを超えてしまっている。だからなおさら、その異常さが問題となる。2014ソチ五輪での再発防止を強く望む。



フィギュアスケートの「世界歴代最高得点」「自己ベスト」は、ルール改正分を換算して比較せよ。

※ 一部、タイトルと本文を修正しました。

フィギュアスケートの報道で、「パーソナルベスト更新」「史上最高得点を更新」のような表現を見ることがあるが、単純に数字を比較するのは、意味がない。毎年ルール・採点基準が変わるからだ。特に女子は、バンクーバー五輪後、大幅にルールが改正され、高得点が出にくくなっている。異なるシーズン間でスコアを比較をする場合、ルール・採点基準の変更分を換算・補正しなければならない。そうしないと、実態と乖離した誤報になる。この問題を検証する。


■ バンクーバー五輪の頃は得点は、今のルールで換算すると、大幅に下がる:

例として、データ上の最高得点(SP,FS,Totalとも)である 2010年バンクーバーオリンピックのキム・ヨナのスコアが、現行ルールで、大幅に下がることを、計算して明らかにする。

SPのスコア補正
2010五輪・女子SPのプロトコルを参照し、キム・ヨナのSPの各要素(elements)の基礎点(Base Value)と GOEが、現行ルールでどう変わるかを示す:

3Lz+3T の基礎点: 10.0 → 10.1 (+0.1)
3Lz+3T のGOE: 2.0 → 1.4 (-0.6)
3F の基礎点: 5.5 → 5.3 (-0.2)
3F のGOE: 1.2 → 0.84 (-0.36)
SpSq4(要素削除): 5.4 → 0 (-5.4)
2A の基礎点: 3.5 → 3.3 (-0.2)
2A のGOE: 1.60 → 0.8 (-0.8)
2A が後半と仮定して基礎点1.1倍: 3.3 → 3.63 (+0.33)
<他の要素の変更は軽微のため省略する>


⇒ ルール変更によるSPでの差分の合計: -7.13
⇒ 五輪のSPのスコア 78.50 - 差分 7.13 = 現行ルール補正SPスコア: 71.37

フリーのスコア補正
2010五輪・女子フリーのプロトコルを参照し、キム・ヨナのフリーの各要素(elements)の基礎点(Base Value)と GOEが、現行ルールでどう変わるかを示す:

3Lz+3T の基礎点: 10.0 → 10.1 (+0.1)
3Lz+3T のGOE: 2.0 → 1.4 (-0.6)
3F の基礎点: 5.5 → 5.3 (-0.2)
3F のGOE: 1.8 → 1.26 (-0.54)
2A+2T+2Lo の基礎点: 6.3 → 6.5 (+0.2)
2A+2T+2Lo のGOE: 1.4 → 0.7 (-0.7)
SpSq4(要素削除): 5.4 → 0 (-5.4)
2A+3T の基礎点: 7.5 → 7.4 (-0.1)
2A+3T のGOE: 2.0 → 1.4 (-0.6)
3S(後半) の基礎点: 4.95 → 4.62 (-0.33)
3S のGOE: 1.4 → 0.98 (-0.42)
3Lz のGOE: 2.0 → 1.4 (-0.6)
2A(3回目)は回数制限違反のため 2Lz(後半)に変換 3.85 → 2.31 (-1.54)
(現ルールでフリーで2Aは2回まで。キムは3Lo跳べないため構成上2回転しか入らない)
2A のGOE: 1.4 → 0.42 (-0.98)
(2Aの当時のGOE幅から上記の2Lzの現GOE幅に変換)
ChSq1(要素追加): 0 → 3.5 (+3.5)
(基礎点 2.1, GOEは、五輪のスパイラルの+2相当=+1.4と仮定)
<他の要素の変更は軽微のため省略する>


⇒ ルール変更によるフリーでの差分の合計: -8.21
⇒ 五輪のフリーのスコア 150.06 - 差分 8.21 = 現行ルール補正FSスコア: 141.85

◆以上から、SP+FSの合計スコアは:
五輪でのスコア: 78.50 + 150.06 = 228.56
ルール改正による補正分: -7.13 - 8.21 = -15.34
⇒ 現行ルールの場合のスコア: 71.37 + 141.85 = 213.22

つまり、女子シングルの世界歴代最高得点とされているスコアは、現行ルール換算で、
SP 71.37点, フリー 141.85点、合計 213.22 点
くらいであると言える。五輪時でのスコア 228.56点より大きく下がることが分かる。

上記の例に限らず、他のトップ選手についても計算すれば分かるが、ルール改正によるスコア減少の要因としては、SPのスパイラル削除と、GOEの幅の30%削減が大きい。

(上記のキム・ヨナの2010五輪のスコアの換算では、あくまで、ルール・採点基準の変更分のみを対象にしている。キム・ヨナの五輪のスコアは、PCSやGOEの加点が大きく、インフレだったと言われているが、ここでは考慮に入れていない。もしインフレ分を考慮に入れれば、もっと低い点になることに留意されたい。)

選手の演技の公正な評価のために:

ただ単に「世界最高得点は○○点」のように報道するのは、選手の演技の正当な評価を妨げることになる。特に、2010年の五輪までに高得点を得た選手は、実態よりも不当に高く評価され、ルール改正後に活躍した選手は、実態よりも低く評価される。全ての選手の名誉のため「世界歴代最高得点は無意味」「比較するならルール改正分の補正をすべき」ということを、多くの人に認識してもらえるよう、フィギュアスケートの専門家や報道機関には、啓蒙活動をしてもらいたいくらいだ。

■ 浅田真央の2013四大陸選手権・SPは、事実上は世界歴代最高得点を更新(当時):

2013年の四大陸選手権で、浅田真央は、SPで2年ぶりにトリプルアクセル(3A)を成功させ、優勝した。このときの浅田真央のSPのスコア 74.49点は、下記の世界歴代最高得点の補正値(後述) 71.37点を大幅に上回っている。つまり、事実上は、女子ショートプログラムの世界歴代最高得点を更新しているのだ。

しかし、マスコミの報道では、事実上の記録更新と言わない。それどころか、浅田真央のルール改正前の自己ベスト 75.84 より低いため、「自己ベストに迫る…」程度の言い方しかされてない。演技の本来の価値が正しく評価されないのは、残念でならない。次の試合、2013世界選手権からは、まともな報道をしてほしい。

(なお、浅田真央が、SPで補正値換算でこれほど高得点が出せたのは、ルール改正によりSPで、2Aの代わりに3Aを跳べるようになったことが大きい。)
参考:2013四大陸選手権・女子SPのプロトコル



(参考)
五輪当時(2009/2010) ⇒ 現在(2012/2013) の、主なルール・採点基準の変更点
(軽微な変更、ジャンプのUR導入など最高得点には影響しない変更は、省略):
(1) GOEの加点・減点幅
・3回転ジャンプ:
{-3.0, -2.0, -1.0, 0, +1.0, +2.0, +3.0}
→ {-2.1, -1.4, -0.7, 0, +0.7, +1.4, +2.1}
・ダブルアクセル:
{-2.5, -1.6, -0.8, 0, +1.0, +2.0, +3.0}
→ {-1.5, -1.0, -0.5, 0, +0.5, +1.0, +1.5}
(ジャンプのGOE幅は約30%減。影響大。)
(2) ジャンプ基礎点見直し
3T: 4.0→ 4.1, 3S: 4.5→ 4.3, 3Lo: 5.0→ 5.1, 3F: 5.5→ 5.3, 3A: 8.2→ 8.5, 2A: 3.5→ 3.3.... など多数
(差分は小さい)
(3) SPでスパイラルが削除:
Level4の場合: 基礎点 3.4 {GOE -3~+3} → 0
(トップ選手の場合、スパイラルで5~6点取ってたのが無くなった。これは大きい。)
(4) FSでスパイラル削除・代わりにコレオシークエンス導入:
Level4の場合: 基礎点 3.4 {GOE -3~+3} → 0
コレオシーケンス:0 → 基礎点 2.0 {GOE -1.5~+2.1}
(トップ選手は、だいたい差引 2点ほど減る)
(5) SPの後半ジャンプは基礎点1.1倍
(微増)
(6) フリーで2Aは2回まで
(キム・ヨナのようにフリーで2Aを3回跳ばざるを得なかった選手は影響あり)

(参考) 国際スケート連盟は「世界記録」を認めていない:


歴代最高得点の類について、ISU(国際スケート連盟)は、"statistics"(統計)という表現で、数値を保存・公開しているが、"record"(記録)としては認めていない。ISU statistics のwebページ の最下段に
"The best results achieved in competitions operating under the ISU Judging System are referred to as “highest scores” and “personal bests”. The ISU does not currently recognize the highest scores as “World records”."
という記述がある。世界記録とは認めていないのだ。毎年ルールが変わるのだから当然だ。むしろ、誤解を防ぐため、ISUは、歴代最高スコアの情報は webから削除すべきである。特に2010五輪までは、得点の出方に問題があったため、上記のようなGOEの係数変更等の大幅なルール改正をしたのだから。


オリンピックからレスリング除外のIOCの投票方法が不公正である理由

夏季五輪の中核競技から、レスリングが除外候補とされることになった。テコンドー、近代五種が除外の有力候補だったが、激しいロビー活動と理不尽なコネで、回避したと言われている。それを実現させたのは、決定のプロセスに重大な問題があったからだ。それを説明する前に、まず投票の実態を確認する・・・
-----------<記事引用>-----------
http://www.sponichi.co.jp/sports/news/2013/02/14/kiji/K20130214005188760.html
 IOCは12日、理事会の投票結果を公表し、4回の投票でレスリングが終始最多の票を投じられていたことが分かった。
 最後は近代五種にホッケーも加えた3競技の決選投票となり、レスリングが8票、他の2競技が3票ずつだった。無記名で行われた投票には15人の理事会メンバーのうち、ロゲ会長を除く14人が参加。除外すべき競技に投票する方式で、ロンドン五輪の26競技を対象にした1回目の投票でレスリングと近代五種が各5票、ホッケーが2票、テコンドーとカヌーが各1票だった。
 2回目からはこの5競技に絞り、過半数を取る競技が出るまで、最少得票の競技を除きながら繰り返し実施。レスリングは2回目が7票、3回目は6票で全ての投票で最も多かった。除外の可能性が高いとみられた近代五種は票数が1回目から5、4、5、3と変動。最後の投票で1回目より2票も減る不可解な結果だった。
-----------<記事引用>-----------


このように、犠牲者を一つ選ぶ場合、反対者が少ないターゲットを一つ決めて、ロビー活動すれば、次にように簡単に実現できてしまう:

(1) まず、テコンドー(韓国)、近代五種が、落選の有力候補との噂が広まった。
(2) テコンドー、近代五種の関係者は、お互い、落選候補だと分かっているため、結託して、相互に足を引っ張らないよう、他の特定の競技を落とすよう事前協議。⇒レスリングを標的に定める。
(3) レスリングを落とすようロビー活動。投票者は、たった14人しかいない。西欧偏重のIOC委員間で、西欧が弱いレスリングは評判が悪いため、すんなり受け入れられる。
(4) 投票。予定どおり、レスリングが除外。


韓国が、スポーツにおいて、これくらいのロビー活動を平気でやってしまうのは、他の競技を見て入れば良く分かる(フィギュアスケートの不自然なルールの変遷と某選手の異様な高得点。ロンドン五輪での「竹島プラカード」宣伝選手が、規約違反の政治活動なのに、無罪で銅メダル授与確定。その他多数・・・)

今回の投票の問題点は、
・多数の候補から一つ損する者を選ぶ形。
・投票者がたった14人と、異常に少なく、その中に利害関係者がいる(14人の中には、国際近代五種連合のサマランチ副会長、世界テコンドー連盟のカルシュミット倫理委員長がいた)。

という点につきる。この条件下では、公正な投票は不可能だ。こんなアンフェアな投票は、許されるわけがない。投票方法を変えて、再度、実施すべきだ。公正な方法で決めれば、テコンドーか、近代五種が、落ちることになるだろう。


[ 2013/02/14 01:57 ] スポーツ | TB (0) | Comment (1)

「永遠の0」(百田尚樹)読書メモ・レビュー



「永遠の0」
(百田尚樹)

★★★★


・太平洋戦争、特に海軍の戦闘機のパイロットや特攻隊に関して、史実だけでなく、当時を生きた人々の心情が、上手く描かれている。フィクションとはいえ、実在した人物の話が出てきたりもする。ノンフィクションとフィクションを効果的に交錯させていて、読みながら感情移入できる。

・ただ、現代のほうの登場人物が、つまらない。境遇やストーリーが陳腐で、魅力が無い。

・最後のオチ(なぜ宮部氏が特攻に志願したのか、その背景)は、フィクションとして浮いた感じがあるが、よくできている。

・自爆専用機?の「桜花」について、小説では、登場人物が、ワシントンDCのスミソニアン博物館で再び見たときのエピソードとして、
「天井から吊るされていました」、
(そこに付けられた名前について)「BAKA-BOM、すなわちバカ爆弾です」
と書かれていたが、以前は実際にそうだったのだろうか?
私も、ワシントンDCのスミソニアン博物館(航空宇宙博物館)で実際に見たのだが、台車の上に乗っていたし、「バカ」とも書かれてなかったと思う。当時、撮った写真:

桜花1
桜花
桜花2
桜花の説明

・改めて写真を見てみたが、これは確かに酷い。一度飛んだら着陸することは無いから、車輪も無いのか・・・。主人公の姉が、「桜花を作った人は人間ではない」と言っていたが、分かる・・・。

・ゼロ戦は、当時は世界最強の戦闘機と言われていたが、これも実際に博物館で見たことがある。他国の同時代のものと比べると、非常にシンプルで小回りが利きそうな印象を受けたことを、思い出した。

○その他、印象的だったのは・・・
・航空機乗りになるのは、ごく一部の優秀な人。
・撃墜王と呼ばれる人の能力・プロ意識は、卓越している。
・特攻は、心から志願した人はいないだろう(事実上、志願しない選択肢は無かった。また、家族を悲しませないため、晴れやかな気分で自爆するように見せていた。)
・海軍の幹部の作戦能力・情報収集能力の低さが、異常。特にラバウル・ガダルカナルのあたり。
(これは残念ながら、現代の、役所や企業の、幹部層の能力の低さにも繋がっていると思う)
・マスコミが戦争を煽った罪は重い。

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[ 2013/01/27 21:08 ] [読書] 小説一般 | TB (0) | Comment (2)

「生命とは何か―物理的にみた生細胞」(シュレーディンガー)読書メモ・レビュー



「生命とは何か―物理的にみた生細胞」
(シュレーディンガー)

★★★★


[レビュー・考察]

・物理を少しでもやった人なら、嫌と言うほど名前を聞かされた、シュレディンガー方程式のシュレディンガーが、大昔に、こんな生物学の検討をしていたということ自体が驚きだった。

・昔の本にありがちな、読みにくさ。まとまりの悪さ。

・しかし、未知の分野に対して、他の分野の知識を適用するアプローチの仕方は、良い勉強になる。学生や研究者は、こういう姿勢を学ぶべき。物理学と生物学を、ここまで有機的に結び付けるような話は、聞いたことがなかった・・・。

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[読書メモ・備忘録]

・生物の体は、なぜあんなに大きいのか?・・・
n個の要素のうち、「不正確」なものが、√n 個あると仮定すると、その割合は1/√nとなる。
nが大きいほど、不正確さが減る。生物が、個体として一定レベルの秩序を持つためには、この不正確さを一定の割合以下にする必要がある。そのため、nが一定値以上、つまり生物の体は一定の大きさ以上である必要がある。

・遺伝子の永続性は、不連続性に起因する。(量子力学的に)

・突然変異は、まれな出来事でなければならない。(高度の永続性のため)

・生命体は、負のエントロピーを食べて生きている(ように見える)。

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[ 2013/01/25 23:10 ] [読書] 科学技術 | TB (0) | Comment (0)

「深夜特急」(沢木耕太郎)レビュー・読書メモ



深夜特急〈1〉香港・マカオ
(沢木耕太郎)

★★★★

[レビュー・考察]

・全巻まとめて読んだ。海外旅行好き(自由気ままな旅、バックパッカー)のバイブルと呼ばれている本。この本を読んで、旅に出る人も多いという。私は、50か国近く旅行した後で、あえて、この本を読んでみた。(それまで、あまり読む気がしなかったが、このまま読まないでおくのもどうかと思ったので…)

自分が行った町についての記述を読むと、意外とつまらないというか、物足りない。一方、自分がまだ行ってない町のところを読むと、面白く感じるし、行ってみたい!と強く思う。やはり、旅は、自分で行って、自分の意思で行動することに価値がある、ということか。

・著者が行った都市の中で、私も今まで行ったことがあるのは、
香港、マカオ、バンコク、ハジャイ、ペナン、バタワース、クアラルンプール、
シンガポール、アンカラ、イスタンブール、アテネ、ローマ、バルセロナ、マド
リード、セビーリャ、リスボン、パリ、ロンドン、あたり。
(インド北部と西アジアに行けてないのが自分でも残念)

・旅先で、本を読むのは、良いものだ、というのは改めて実感。著者は、漢詩を持って行って読んでいたようだが。その類のものも試してみたい。また、紙とボールペンを携帯するのは、自分もしているが、必須。

・各国で、子供・老人とのやり取りが多いのが印象的。平日の昼間に旅人の相手ができるのは、子供・老人くらいなのか、というのは分かる。また、彼らのと接すると、気が和むのだろう。

・著者は、旅先でよく映画を見るようで、これも現地の娯楽・文化を知るうえで面白そう。私は、米国でしか見たことないが…、時間があればやってみたい。

・旅先で日本人と話す機会は、確かに多いと思う。世界中、どこに行っても、日本人を見かける。ただ、著者の時代と違って、今は、中国人・韓国人の旅行者も多く、話さない限り、見た目では分かりにくい場合がある。また、著者のように、現地に住んでいる日本人と話す機会があれば、学ぶことも多く幸運だと思うが、実際にはそういう機会には恵まれないことが多い。

・旅先の人(現地の人や、他国からの旅行者)の、日本に対する見方も様々だと分かる。日本企業は、低賃金で現地人をこき使う、という見方もあるようだ。

・時間に余裕のある旅がうらやましくなる。著者のように、ガイドブックを持たず、気ままに旅行するのは、何日でも自由に使える場合に限られる。仕事をしている者には、無理。ただ、効率ばかり追求するのもつまらない。そこそいかにバランスをとるかが、個人的な最近の旅の課題。

・観光スポットの記述はほとんどなく、現地での人との関わり、町の雰囲気、の記述が多い。結局、町というのは、人で成り立っている。人を通して、全てが見えるとも言える。実際の旅でも、時間があれば、現地での人との関わりに重点を置きたいと思う。

・長く旅を続けていると、旅を終えることが恐くなったり、人格が崩壊したり、まっとうな生活に戻るのが恐怖になったりするらしい。そこまでなってみたい気もするが、無理だろう・・・。

・どんなに旅慣れても、それぞれの町の大きさ、雰囲気、構造などは、実際に行ってみないと、把握できないものだと改めて思う。

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[読書メモ・備忘録]

・香港の、町が持つエネルギーに関する話がよく描かれている。露店・マーケットの活気の良さがよく描けている。無秩序さ、意外性が、旅の面白さ。
・マカオのギャンブルと、そのイカサマの手口が面白い。人の行動に焦点を当てる旅の面白さの見本。
・香港の海上フェリーの静謐さ、聖なる場所という感覚、現地の人も景色を眺めている。観光客向けでなく、現地の人が大事にしているものこそ、その土地の宝として、着目したい。

・タイ、マレーシアなど東南アジアでは、売春宿のような怪しげなホテルも多く、その見極め方や、そこに泊まった場合どうなるか、よく分かって面白い。旅では、宿を通して、いろいろ分かることがある。

・旅の中で、筆者にとって最も印象の強かった場所は、おそらく、カルカッタだろう。いくら歩いても飽きない、という。
「確かに、何があるという街ではない。しかし、カルカッタには、いま生きている人間に関わるものならすべてあった。たとえば、路上に坐りこみ、あるいは横たわり、通りすがりの者に手を差し伸べている物乞いには、この地上に存在するあらゆる病が巣くっているようだった。」
「カルカッタにはすべてがあった。悲惨なものもあれば、滑稽なものもあり、崇高なものもあれば、卑小なものもあった。だが、私にはなつかしく、あえて言えば、心地よいものだった」
これこそ、旅での街歩きの面白さの本質だろう。こういう街を多く歩きたい。
・ブッダガヤのアシュラムでの生活は興味深い。ホテル以外の特殊な場所で短期間でも過ごすのは、良さそう。
・インドで病気になったとき、ホテルの従業員から出された薬を飲み、これが毒だったら、と考えながら飲んだときの切迫感が印象的。
・インドかどこかでの、カレーを手で食べたり、トイレで紙の代わりに水と手で済ませる件で、「また一つ自由になれた気がする」という考え方には、感銘を受けた。自由・気ままを求めることと、現地に溶け込むことは、重なる。

・カトマンズは、インドのような苛烈さがなく、人が優しくて親しみやすく物価も安いため、長期旅行者の天国とか。
・アフガニスタンは(現在は危険だが当時は行けたのだろう)、風景が良いらしい。特に、ジャララバードからカブールまでの景観はとりわけ美しいとのこと。いつか行ってみたい。

・イスタンブールの居心地の良さは、食べ物と人の良さ。これは、居心地の良い町の必要条件だろう。
・ギリシャの遺跡について、亡びるものは徹底的に亡びたほうが良い、中途半端に生きながらえさせるのは、醜い、というのは、分かる。変に観光化すべきでない。ギリシャのミストラは、廃墟らしくて良いらしい。
・ギリシャでいきなり声をかけられ、知らない人の家のパーティに招かれて、楽しく過ごす、というのは、信じられない。どうすればそうなるのか。
・サンピエトロ寺院の「ピエタ」について、著者は珍しく、個別の観光スポットを絶賛している。ミケランジェロは天才だと。あれを見てしまうと、他の者に興味がなくなると。
・モナコからニースの海岸の景色はすばらしいらしい。

「本当に分かっていることは、分からないといことだけ」長く住んでもその国のことは、本当には分からない。
中途半端な知識で、自分勝手な結論を出すと、道を誤る、ということ。そのとおりだろう。
・西の果て、ポルトガルのサグレスでのホテル宿泊の様子は印象深い。

・お茶について、「T」の国と「C」の国の違いに関する考察が面白い。実際、「C」の国のほうが、旅の刺激が多い気がする。

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facebookでウザい投稿: 子供の成長日記、残業(社畜)自慢、内輪ネタ

フェイスブックは、たまに使うのだが、ゴミのような投稿が多くて、困る。
必要なものは見逃さず読みたいのだが、ゴミに埋もれてしまう。

私が嫌いなのは、以下のような内容:

○ 子供の成長日記:
・ただの子供の写真。
・子供が何をした、子供にどんな料理を作ったなど、どうでもいい話。
→ 子供は、親には可愛いかもしれんが、こっちは、他人のガキなんて、興味ねーんだよ。いちいち報告すんな。

○ 残業(社畜)自慢:
・今日は何時に帰ったとか、休日に出勤したとか、疲れたとか。
・俺の仕事はこんなに大変で、こんなに忙しい、とか。
→ 他人の仕事の話なんて、面白くないし、誰も興味ねーよ。「社畜」が哀れな物だと分かってないのか。そのうち早死に自慢でもしろ。

○ 内輪ネタ:
・内輪ネタなら、メンバー限定で表示させとけ。邪魔。
・それとも、「うちらはこんなネタで盛り上がってまーす」と、部外者に自慢したいのだろうか。痛すぎる…。
・特に、コメント欄で、内輪ネタのチャット状態で盛り上がる奴。そんなのメールとか別の方法でやれ。

○ twitter連動:
・情報量ゼロ。
・はずかしくないのか?

・・・もう、facebookも時間の無駄になってきたので、やめたほうがいいかもしれんな。mixiも、時間の無駄なので、初めからやってないし。
あと、頻繁に投稿しまくるやつも迷惑。よほど自己顕示欲が強いのかね。



[ 2012/07/16 15:33 ] 戯言 | TB (0) | Comment (0)

反原発派でも、この理由なら、少しは原発再稼動を認められるか。

ネットやテレビで、デモ参加者などの急進的な反原発の人の意見を見ていると、もはや、宗教のように、
「原発の稼動を続けると、危険だし、金もかかるので、絶対にダメ。」
と信じきっているようだ。

安全性と、経済性に関しては、聞く耳を持たないようだ・・・。

そりゃ、誰でも、心情的には、原発がゼロになれば安心だろうし、脱原発ができるのならそうしたい、というのは分かる。ただ、現実には、原発を再稼動せざるを得ない・・・。責任ある立場の人は、皆そう言う。

反原発派の人に、原発再稼動の必要性を理解してもらうには、安全性、経済性とは別の論点を示すほうが良さそうだ。
例えば、以下の説明をすれば、少しは納得感が得られるかもしれない:

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(1) 技術力:

今後、原発の廃炉や、廃棄物処理を進めるにも、また他国への技術支援・協業等を進める上でも、国内の、特にメーカーでの、技術の継承、維持が不可欠
しかし、国内の原発を全て止めてしまうと、技術の継承が難しくなる。技術者の意欲も、失われる。それは、かえって危険

今後、大学で原子力工学を勉強しようと言う学生がいなくなるかもしれない。
そんなことで、廃炉や廃棄物処理が、安全に進められるだろうか。

日本がこれまで蓄積した原子力技術を、一度失ってしまうと、もし今後再度必要になったときに、取り返しがつかない。国家として損失が大きすぎる。
日本の原子力工学の技術力を維持するには、少しでも、原発を稼動し続けることが得策なのは明らかだ。

(2) エネルギー戦略:

原発だけを見ず、国家のエネルギー全体の戦略を、長期的に考える必要がある。

今後、10~20年ほどで、再生可能エネルギーは、普及しても25~35%が限界と言われる。
もし、原発をゼロにしてしまうと、残りは、ほとんど火力に依存することになる。
すると、それを知る他国からは、足元を見られ、高い価格で燃料を売りつけられるだろう。日本は島国で、近隣国(中国・韓国)とも関係が良くないため、欧州のように隣接国から電気を買うことも非常に困難だ。

また、かつての石油ショックのように、エネルギー不足の危機に陥るリスクも増大する。
国家戦略上「日本は原発ゼロにします!」と対外的に宣言するのは、今の日本にとって得策ではない。
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・・・・・やはり、リスクヘッジの意味でも、選択肢は多い方がよい。今の時点で、原発をゼロにすると決めてしまうのは、バランスが悪く、拙速すぎる。

<参考>:
「反原発派が文学部系の虚業家ばかりなのは何故か」


[ 2012/07/16 03:58 ] 戯言 | TB (0) | Comment (0)

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―― 書評よりも、自分用のメモ・備忘録に重点を置きます。おすすめできる書籍が中心です。


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